The Bridge

THE BRIDGE/ブリッジ シーズン2 DVD-BOX

北欧のドラマが注目を集めている

ここ近年、北欧で制作されたドラマが欧米で高く評価されています。そのきっかけを作ったのが、2007年にデンマークで制作された“The Killing”です。国内で史上最高視聴率を記録したこの作品は、英国アカデミー賞優秀国際シリーズ賞を受賞します。この賞を受賞したのを機に、アメリカのメディア関係者にも注目され、アメリカでリメイク版が制作されました。

“The Killing”に続き、デンマークとスウェーデンの合作 “The Bridge”が高い評価を得ます。2011年に制作されたこのドラマもアメリカでリメイクされ、人気ドラマシリーズとなりました。

アメリカの犯罪ドラマは1話完結型が主流ですが、”The Killing”、“The Bridge”は連続性のあるストーリー展開となっています。また北欧独特の暗さや、落ち着いた映像が印象に残る内容となっています。主に”The Bridge”シーズン1のあらすじを通じて、その魅力に迫ってみたいと思います。

社会問題をテーマに

デンマークとスウェーデンを結ぶ橋、オーレスン橋の上で女性の遺体が発見されます。その遺体は、丁度、国境線を跨ぐ形で置かれていました。警察が到着して遺体を調べると、上半身と下半身が別人であることが発覚します。国境線を跨ぐ形で遺体が置かれていたため、デンマーク警察とスウェーデン警察が合同捜査を行うことになります。

デンマーク・コペンハーゲン警察署はベテラン刑事、マーティン・ローデ(キム・ボドゥニア)を、スウェーデン・マルメ警察は女刑事サーガ・ノレーン(ソフィア・へリーン)を派遣します。2人はコンビになってこの事件を捜査することになりました。捜査を開始すると、遺体の上半身は政治家、下半身は娼婦であることが判明します。さらに、遺体を解剖すると上半身は1日前に殺害されているのに対し、下半身は13か月前に殺されて冷凍され、保管されていたことがわかります。

やがて犯人は“真実を守る者”と名乗り、スウェーデンのジャーナリスト、ダニエル・フェルベ(クレスチャン・ヒルボリィ)を介して、犯行声明を発表します。一方、デンマーク国内では、犯人はラジオを通じて犯行声明を流します。犯人は、世の中の不公平さについて問題提議を行い、それを象徴する5つの事件を起こして行きます。

橋の上の死体事件は、政治家のような要人が殺された場合、すぐに警察は捜査を開始するのに、娼婦が殺されても1年以上も放置されるというメッセージが込められていました。
次に犯人はホームレスを誘拐して、何の関係もない不動産王4人に身代金を払えと迫ります。4人の不動産王は支払いに応じず、最終的にホームレスは死んでしまいます。

さらには、精神に病を持つ人間や移民、子供を事件に巻き込みます。どれもが社会性メッセージが強い事件で、犯行声明などで社会の歪を犯人が問いかけていることから、世論は犯人のメッセージに同調するようになり、モラルテロリストと言われるようになります。

捜査を進める警察は、警察関係者のアンダーソンという人物に容疑を掛けます。逃走するアンダーソンを射殺した警察は、これで事件は解決したと判断します。しかし、サーガ1人が納得しません。サーガは1人で捜査資料を漁っていると、2001年にオーレスン橋で母子が交通事故で死亡した事件を見付けます。その母子の夫であり父であったのが、イエンス(ラース・シモンセン)というデンマーク警官でした。イエンスはその後、自殺して死亡したと記録が残っていますが、その遺体は顔が潰れて本人か判別が出来ない状態でした。

サーガは、イエンスの妻ミカエラが夜中の2時に事故を起こした点に注目します。関係者の証言を集めると、ミカエラは当時不倫をしていて、それが原因でイエンスと喧嘩をして、実家に向かう途中でした。しかもその不倫相手がマーティンであることも判明します。

捜査を進めるとイエンスはやはり生きていて、整形手術をして顔を変えていました。整形後の写真を見たマーティンは驚きます。イエンスはセバスチャンという名前でマーティンの妻に近づいていた営業マンでした。

その頃、セバスチャンは復讐のため、マーティンの息子アウグストスを監禁します。セバスチャンはマーティンに息子の居場所を知りたければ、関係の無い人間を銃で撃てと言い、マーティンは発砲します。結局、セバスチャンはサーガに撃たれ、事件は終わりを告げますが、アウグストスは死んだ後でした。

サーガとマーティンの心理的な成長が見所

シーズン3まで続いている“The Bridge”の魅力は、一貫して社会の根底に蔓延る問題をテーマにしている点だと思います。シーズン2では環境破壊、シーズン3ではLGBT問題(同性愛者、性同一性障害)を取り上げています。

さらに主人公サーガは、パーソナル障害のアスペルガーを患っています。他社の感情を理解出来ないアスペルガー患者のサーガは、周りと上手く協調できません。事件で一緒組むことになるマーティンは、サーガとは正反対で情緒的な人間です。感情に流されて浮気をしたり、犯人に接したりとサーガには理解できないことばかりです。

その2人が事件を通してお互いを理解しようとし、学んでいく姿は興味深いものです。ストーリー自体もハラハラドキドキするものですが、それ以上に深みのある内容となっています。

アメリカドラマとは一味違う、“The Bridge”はお薦めのドラマです。

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